宇宙

アニメ「スペース☆ダンディ」のエンディングで歌われたやくしまるえつこさんの歌「X次元へようこそ」の歌詞が今更ながら面白いのです。
物理理論満載!!
アニメ自体、サイエンス・フィクションの物理知識が幅広くつめ込まれた面白いアニメだったのですが、ぼーっと聴いている時はなんにも思わなかったのですが、歌詞をよくよく聞いていると、これすごいじゃん!となるのです。


様々な物理理論がよく見ると歌詞に含まれている



まず冒頭、「エヴェレット・・・」の部分ですが、これは量子力学の有名な解釈のひとつ“エヴェレットの多世界解釈”について書かれています。
アニメ作中も多世界っぽい展開がありました。

更に、次の「Ph.D.」ですがこれは、学者さんの世界の“博士”のこと。
そしてパラレルワールド。

次に「冷めては固くなって熱すれば融ける」これはいくつか見方がありますが、アニメと合わせて考えると“エントロピー”のことだと思われます。
もしくは、インフレーション時の素粒子かな??

「1から10まで」は10次元だと考えれば話題の超弦理論でしょう。

宇宙旅行に、進化論、不可逆現象に、宇宙の加速膨張、星の最後である超新星爆発が西から東へ流れていくように見える、これはちょっと重力レンズ効果のことも含むのかも?


アニメのストーリーというよりは・・・

どうしてこんな歌詞に?と思いましたが、アニメのストーリーに関連したのはもちろんですが、じつはやくしまるえつこさんの父親は学者!納得です!
可愛い歌声に、さらっと意味不明に聞こえそうで、実は物理理論がやんわり、だがわかるひとにはわかる言葉を選んで組み込まれている。
けっこうすごい歌詞ですよね。


実際の物理法則や物理理論に基づいたサイエンス・フィクション系のアニメはおもしろいです。
今放送されているアルドノアゼロでも、宇宙空間で、主人公のロボットが、ワイヤーをデブリ岩石に食い込ませ、その反動で軌道を変える場面で、「ワイヤースイングバイ」と台詞があるのですが、「スイングバイ」と言えば、探査機が水星や他の惑星へ行く際、他の惑星の重力を利用して加速・減速する運動方向を変える物理学者が考えだした移動方法なのですが、この言葉が出てきた瞬間「おお!」と思いました。

ただのアニメですが、されどアニメ。
凝っている設定は面白いですね。